第2話 『残金ある限り戦う狂戦士』

給料日まではあと10日
残金は1万円。言っておくけど貯金なんて大層なものはない。

仕事終わりのホールへ行くなら何を打つかで今後の生活が左右される大事な局面だ

パチスロか?いや少し心許ないな。
なら2円パチンコか?もし負けた時パチスロにしときゃよかったよってなりそうだな。

考えた。最善の策を。絞り出す、最高のクズ脳で。

ならまず3000円くらいパチスロ打ってダムならパチンコにしよーーっと。
なら勝負は早い方がいい!ダラダラなんか打ってられない!

ねっ!カナちゃん!君のランプを光らせて輝かせるからね!3000円だけど。
野口英世1号行きます!ウィーン


野口英世2号行きます!ウィーン





野口英世3号行きます!ウィーン…





なんで?なぜよ?どうしてよ?
たしかに勝負は早い方がいいよ。話早い方がいいよ。
けど早すぎるじゃない。もうここまできたら後になんか引けないから!

…これである。いつもこうして全てを失いホールを後にした何分後にたらればを言い始める…のだが今日は違った!

7人目の野口がウィーンした直後にそれは起こった

何気なく押した左リールに止まる中段のチェリー
約50%でフリーズである。
フリーズがわからない人の為に説明すると本来パチスロはリールが回ってその回るリールを打ち手がボタンを押しリールを止めて揃った役でわーきゃーうふふする遊戯である。
だがパチスロにはフリーズといってしばらくの間リールが回らず打ち手のいうことも聞かず仕事放棄のような状態になることがあるのだ。
仕事放棄をした代わりにこれから先は心入れ替えてあなたの為に誠心誠意コイン吐き出しますよっていう決意の表れなのだ。
いわばフリーズはリールが大人の階段を登るようなそんな微笑ましくもあることなのだ。
あなたの為にコインを出しますよって言うのなら僕は戦士から狂戦士へとなろうじゃないか
ただコインを出させる為だけに全力を注ぐバーサーカーへとな!!!!!はっ!!

だが僕はすぐにその狂戦士状態から通常戦士へと心を戻すことになる。
え?どうせすぐ連チャン終わったんだろって?沖ドキのフリーズに期待しすぎなんだよクーズって?

えぇ、まぁ連チャンすぐ終わりましたよ。だけどあなたが思ってることとは1つ違うことが下の矢印を辿れば書いてあるわよ



































その後通常戦士は400枚程のコインを道化師に破壊され
3000円をパチンコに入れ気付いた時には残金が452円になり明日からの生活を見つめ直すのであった
もちろんホールからの帰り道であそこでフリーズしてればってたらればを言ったのは言うまでもない。

第3話へ続く




























『作者部屋』
朝の電車でここまで書いてあと10秒で駅に着くので今回はパスで!パスパス!